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2024.09.13

二世帯住宅

二世帯住宅

1.二世帯住宅とは

家を建てようという時に、すぐに二世帯住宅を考える方は少ないように思います。

二世帯住宅とは、ひとつの家に二世帯住んでいる住宅ということです。
標準的には、親と子が多いですが、兄弟で建てられる方もいらっしゃいます。
少し極端ですが、友人同士でもいいのです。友人同士だと、二世帯住宅というよりは共同住宅というイメージに近いかもしれませんが、一戸建てで、とにかく二世帯になっている住宅であれば二世帯住宅です。

 
 
二世帯住宅でも一戸建て、となると世帯主はどちらか一人、と思ってしまいますが、
それぞれの世帯が世帯主を決めて、ほんとに二世帯となることもできます。
それぞれの家庭にあった考え方で決めることが可能です。
詳しくは役所で聞いてください。
私は別の世帯にしておいた方が、お互いが対等というか独立した家族である、と感じやすいように思います。

 

二世帯住宅の考え方が広がった気がしませんか。

 

2.二世帯住宅のメリット

現代の生活スタイルを考えるとメリットは大きいと思います。
標準的 親世帯+子世帯で考えていきたいと思います。

 

親世帯は夫婦、子世帯は夫婦+子供。子世帯は共働きスタイルかと考えます。
子世帯にとって子育てで手伝いが欲しいと思うタイミングは結構あるものと思います。
その時に誰かが傍にいてくれると、大いに安心感があるはずです。

 

親世帯は高齢化に伴って生活の不安などが増えるかもしれません。
介護の問題も出てくるかもしれません。やはり誰かが傍にいると安心につながります。
子世帯からみても、高齢の親の様子は気になるものです。身近で様子がわかるのは安心です。
お互いの助け合いができるということはかなり大きなメリットではないでしょうか。
違う世代が身近にいるということは、社会が広がるということでもあります。
いろんな生活の仕方、考え方を日常で感じることは視野が広がることでもあり、多様性を家庭のなかで学べます。

 

経済的にもメリットは大きいです。                                
一戸建て×2よりは確実に建築費は下がります。

 

現在、異常なまでの不動産価格が高騰になっています。土地だけでなく、建築費もです。
標準的若い世代が住宅を持つことが可能なのか、また、本当に必要なのか。
家を持つことが当たり前のように仕向けている国の住宅政策に、私はずっと疑問を感じています。
ここで住宅政策の問題を話し出すと、簡単には済まないし、話の方向性が変わってしまいますので、興味がある方はご連絡ください。

 

土地全体にゆとりのある感じで建物まわりの土地を残せるメリットができます。
建物周囲も法的に必要な空き寸法が決まっていますが、一戸ずつ二戸分の周囲を空けるより、一戸だけの周囲を空ける方が少なくてすみますし、カーポート(ガレージ)もまとめることで、庭などの空間が広くとれるというメリットがあります。

 

3.相続などが生じたときのメリット

二世帯住宅の相続では活用できる特例があったり、税負担が軽減できることもあります。
税務署で詳しく調べてください。

 

4.二世帯住宅をどう作るか

まず、どこに住むのか。
重要ポイントは職場との関係かと思います。
コロナ以降、職場に行かなくてもすむ職種が増え、考え方は大きく変化したとは思いますが、
まだ職場と家との関係は検討すべき大きな要素と思います。
生活がきちんと成り立つかを考えておくことが大切です。

 

土地のことですが、標準的に考えると、二世帯分ですからある程度の広さの土地は必要です。
親の住宅の土地に余裕があれば、二世帯住宅を新築するか、増改築するか、いろいろなパターンを検討するのもいいと思います。

 

商業地のように容積率(延べ床面積の割合))が大きい地域であれば、4~6階建のように建物を高くして土地は小さくするという考え方もできます。
生活の便利さにはメリットの大きい土地にはなりますが、土地代は高く、それはデメリットの要素になるかもしれません。

 

何を優先して家を造るか、十分検討するべきと思います。

                     

二世帯住宅のタイプは大きく分けて「同居型」「完全分離型」の2種類になります。
一部だけ共有というタイプも、共有するということは繋がっているということであり、
ほぼ同居と考えて、2種類として考えます。

 

①個室型

個室は人数分あるとして、住宅設備のキッチン、浴室、洗面所などが1か所で共有して使うタイプです。WCは2か所ぐらい用意したほうがいいと思います。

 

地方にいけばこのタイプは今でも結構存在していると思います。
地方は土地も家も広くゆとりがありますし、この生活スタイルが今も続いている可能性は高いと思います。
二世帯住宅ではなく、一戸建て×2の選択も簡単かもしれません。

 

大家族が大好き、という考えのできる人にはとても向いているタイプです。
大人数での食事などの団欒は、にぎやかで楽しそうな感じが想像できます。
メリットのところで説明しましたが、3世代が集まれば、いろんな考え方、生活を学ぶ機会になります。

 

デメリットとして、世代間の生活時間帯に違いが生じてきたときの生活スタイルをどうするかが難しい問題になるかもしれません。
夜遅くまでの生活が増えてくる子、孫世代。早い時間の生活スタイルになってくる親世代。
早朝、夜遅い生活の音問題が騒音にならないように、プラン制作時から注意が必要でしょう。

 

②完全分離型

それぞれの世帯で一戸の住宅として成り立っているタイプです。
デメリットは同居型より建築費が高くなるということです。
どのレベルの住宅を望むかで建築費の違いは言い難いですが、同居型と比べて1.5倍ぐらいは違ってくると思います。

 

メリットはお互いの世帯が自分たちの生活スタイルで気兼ねなく生活できることです。
1週間、1ヶ月なら多少のことも我慢できますが、何十年となると・・・・
初めからきちんと話し合って、お互いの生活を干渉されにくい状況にしておくことを納得しておくことは大事なことです。それを続けやすいのは完全分離型と思います。
長い生活のことを考えれば、ほんとに大事なメリットと思います。
会いたくなければ会わずに済むし、会いたければいつでも会える距離にいるのです。   

 

一戸が空き家になったときも、完全分離型であれば、賃貸住宅として貸すということができるのがメリットです。
ローンがあれば家賃がローンの足しにもなるでしょう。
建物全てを売却するときも、完全分離型であれば、一般住宅としてではなく、共同住宅として売却することも可能です。
投資用の不動産としても考えられますし、需要の範囲が広がる可能性が高くなります。
大きな一戸建ての二世帯住宅の需要はあまり高くないと想像します。

 

完全分離型住宅の作り方

一戸の建物の中に二世帯をどう分けるか。
左右に分けて並べるのか、上下で分けるか。それぞれの形を考えます。

 

左右に分けるというのは隣同士になるという建て方です。
よくあるタイプは、2階建てが二戸並んで一戸になっているという建て方です。
玄関の位置は、それぞれのプランで好きな位置につくることは自由です。
一つ真ん中広く作り、左右のそれぞれの家に入っていく、というプランもできます。
出会う確率が高まることで、これは、ゆるい完全分離型という感じになるかもしれません。
カーポートをまとめたり、庭を共有して中庭風にするなど、いろいろと工夫もできます。

 

上下で分けるというのは階を分けるということになります。
標準的には、親世帯が階段を使わなくて済む1階、2階より上が子世帯というプランになっています。
これも玄関を一つにして、子世帯はそこから2階へ上がるということにするか、
玄関も別にして作ることもできます。
どちらにしても、子世帯は必ず階段を使って自分の家に入らなくてはならず、2階のスペースでは足らなければ、3階にも上がることになります。
親世帯が高齢になっても階段生活をしなくて済むのが、大きなメリットといえます。

 

どちらにしてもプランで、それぞれの生活に合わせていろんな工夫ができると思います。

 

かなり長い説明になってしまいましたが、どのようにするか、これからの時代に、少子化で家も余る時代になると思いますので、新しく作ることだけでなく、今ある物を使って増改築し、大きくリノベーションすることも検討材料にするべきかと思います。
時代の変化、生活の変化に合わせて、家もいろいろ変化していけるといいなあと思います。

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