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リフォームの時代へ

リフォームが時代の流れに合ってきていることを、いろいろな方向から説明したいと思います。
地価高騰、建築材料高騰のため新築マンションなどの価格が大幅に値上がりしているというニュースを聞かれていると思います。
新築住宅を一般庶民が手にすることはできるのか・・・不安を感じます。
高騰の動きがどうなるのか、私たちも建築費の予想ができにくい状況です。
予想ができにくいのはリフォームに関しても同じなのですが、数千万円単位か数百万円単位か、違いは大きいと思います。
建築基準法の改正も大きな負担になる可能性があります。
■今までは、省エネ基準適合が小規模住宅では推奨であったのが、2025年4月から義務化されました。
省エネ基準は等級で示されます。断熱等級は①~⑦、一次エネ等級は①~⑧
どちらも④が義務化されました。
異常気象の温暖化の厳しさは痛感していらっしゃる方が多く、ある程度は予算が許す限りのことをしたいと思われる方が多数だとは思いますが、地域差もありますし、考え方は様々です。省エネを気にしていなくても④を選ばざるを得ないことになり、これは建築費に反映されます。
義務化されたことにより、新築住宅の建築に必要な建築確認申請に省エネ図面が必要になります。
今まで不要であったかもしれない設計の手間と時間が増えるのです。
■構造においても木造住宅での改正がありました。
壁量計算の見直しがあり、申請に構造図の提出が義務付けされました。
これは耐震のことを考えますと良い方向ではあります。
しかし、構造図は設計図として作りますが、申請に提出となると図面の仕様などが決められてきて手間が増えます。
省エネも構造も申請提出前に事前相談が必要になったり、申請図面が増えることにより、審査の期間が延びると思われます。審査が済まないと工事は始められません。
住宅計画から完成までの期間が延びることを考慮するべきと思います。
このように、新築住宅では建築費が上がる傾向にあり、かつ設計の手間と時間が増えるのです。設計料に影響がでるかもしれません。
リフォームでは構造体(柱、梁、階段etc)を変更しなければ、一般住宅規模であれば建築確認申請は不要で、上記のような影響を受けずにすみます。
次に経済の動きからみてみます。
1R(リサイクル)→3R(リデュース、リユース、リサイクル)→CE(サーキュラーエコノミー)という方向で進んでいます。サーキュラーエコノミーは循環経済です。
1991年リサイクル法、2000年建設リサイクル法、3R法、2024年循環経済への移行加速化パッケージを作成。
世の中は、資源を有効活用する時代に向けて動いているのです。
古いものは壊して新しいものを作ればいい、という時代ではなくなってきたということで、私は大いに賛同しています。
□サーキュラー建築の参考例
・万博パビリオンBLUE OCEAN DOME(坂茂設計)
最初から、次に移築(モルディブのリゾート施設)して使うことを前提として作られています。
・万博パビリオンDialogue Theater-いのちのあかし
廃校舎2校を解体、再構築して使っており、またどこかで使うことを考えていらっしゃる様子です。
移設は手間も費用もかかるが、70年~90年の時を経た価値は新築にはない、とのことです。古民家なども時を経た価値を感じますね。
・既存ビルの改修
事務所ビル4階建を2階建にし、木造部材での改修、増築。
外観も内部もオシャレに変身して、気持ちよさそうな事務所へ。
・既存施設の構造材をリユースして新しい施設へ。
構造体をリユースすることで、新築するよりCO2排出量を半減。
いろいろな方法で循環しています。
リフォームの時代を感じていただけましたか。
人口減少で中古住宅は余ってくる方向にあると思います。
十分これからも使用できる中古住宅もあるはずです。
壁紙の張り替え、設備の入れ替えetc簡単なことでも気分は変わりますが、
構造体を変えなくても壁を動かしたり、大きな変化を生み出すことができ、
新しい空間を作ることは可能です。外壁も屋根も変えれば新しく変身です。
住宅を手に入れることを考えていらっしゃるなら、新築だけでなく中古住宅でリフォームも、是非考慮してください。
一戸建住宅リフォームの参考例
HP施工実例 住吉の家
1階プランも載せています。2階は3部屋を2部屋にしてクロゼットを大きくし、納戸も作って物を整理しやすくしました。